君はパソコンコーナーで携帯販売をしてくるんだ!
私スマートフォンを案内する仕事なんですけど!?
こんな状況に置かれているあなたへ、パソコンコーナーからお客様にお声かけを行い、本来のあなたのお仕事である携帯電話への販売に繋げる方法を徹底的に解説していきたいと思います。
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目次
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パソコンコーナーでのアプローチ方法
携帯コーナーではお客様にアプローチした事あるけど、パソコンコーナーの時ってどのようにお声かけしたらいいか分からないですよね。
パソコンコーナーに来店されたお客様は基本的に、パソコンは既に持っている方と、まだ持っていないお客様の2パターンに分かれます。
それって当たり前の事じゃん!と思うかもしれませんが、パソコンを案内するからと言って難しい事は考えなくていいのです。
アプローチを行うにあたり1番効果的な声掛けがあるのですが、この様にまずは質問してみましょう。
「いらっしゃいませ、買い替えですか?」
はい、これだけですね。
さらに、この声かけ方法を利用することにより、先程の今既にパソコンを持っているのか、初めてパソコンを買いたいのかも見極める事ができるのです。
YESとNOの返答
お客様の返答パターンとしては
「そうですね。」もしくは
「いや、仕事で必要になって、、」というように
YES系の返答とNO系の返答に分かれます。
YESの返答であれば、今のパソコンが古くなり新しいモデルを買い替えに来たという事が分かり
NOに近い返答あれば、
「初めて買おうと思ってて」
「子供ようで買う予定で」
「2台目のパソコンが必要になって」
と、このようにお客様から、パソコンを見に来た理由を教えてくれる会話の流れが自然とできるのです。
お客様の反応が悪かった場合
お声かけしたのにお客様の反応が悪い場合は、すかさず2言目をこちらから投げかけるように心がけておきましょう。
そうすることにより、気まずい雰囲気ができることなく接客に入る事が出来るようになります。
2言目の声掛けとしては
- どういった用途で使う予定ですか?
- 持ち運びはよくしそうですか?
- お客様ご自身用ですか?
- メーカーにこだわりとかありますか?
このような内容がいいでしょう。
お客様が簡単に回答しやすい質問を投げかけるよう意識するのがポイントになります。
もしも2言目を投げかけして、お客様から「大丈夫です。」とか反応がなかった場合はもうお声かけするのは控えるようにしましょう。
様々な質問の参考例
お客様のニーズを把握する為に、様々な質問項目を引き出しとして持っておくと便利です。
様々な質問パターンを下記にまとめておきますね。
ちなみに下記の内容を2言目の声掛けに使うのは早いと思うので、3言目の質問くらいから組み合わせて利用するイメージで活用していきましょう。
- MicrosoftのOfficeは必要ですか?
- ご予算はおいくらでお考えですか?
- パソコンはいつまでに必要とされていますか?
- 性能(スペック表)の見方は分かりますか?
- デザイン(カラー等)重要視されますか?
こんな感じでお客様へ質問を繰り返して、まずは距離を縮めるようにしてみてください。
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携帯電話に繋げるキーワード
お客様へ何個か質問を行い、お客様の要望が何点か分かってしまえば、こちらも提案するパソコンがある程度絞れてくるので会話が途切れない流れが出来上がっています。
ここからは、お客様に適していると思うパソコンを提案する流れに入るのですが
パソコンをオススメする説明の中に、「スマホに関するキーワード」をガンガン利用していきます。
携帯に繋げる参考例
例えば、MacBookがオススメもしくはMacBookを販売したいという流れにいたった場合
「お客様は今スマートフォンはiPhoneをご利用中ですか?」
「iPhoneをご利用中であれば同じApple製品のMacBookがオススメです。」
この説明でiPhoneを利用しているのか、Androidスマートフォンを利用しているのかが把握できます。
もしも機種まで確認したいと思えば
「iPhoneと同期する場合にiOSのバージョンは新しい方がMacBookとの利便性が高くなるのですが、お客様は今何のiPhoneをご利用中ですか?」
これで違和感なくiPhoneの種類まで把握することができるのです。
関連キーワード集
- パソコンのメモリ
- パソコンのハードディスク&外付け
- スマホのデータを同期、共有したいか
- 充電規格のPD(typeC端子からの充電)
- WiFi6対応
- テザリング機能
項目が多いので簡潔に解説していきます。
1.パソコンのメモリ(同時に作業出来るスペース)
パソコンを選ぶ時、基本的にメモリは8GBから選んだ方がいいのですが
この説明を行う時に
「今までスマートフォンが固まったりアプリが落ちた事ありませんか?」
「昔のスマートフォンはメモリが2GBくらいで作業スペースが少なくて、、、」とこんな感じで説明を行ってみるといいでしょう。
2.パソコンのハードディスク&外付け
パソコンのハードディスクは基本的に128GB、256GB、512GBから選ぶ事が多いんですが
お客様がどれを選んだらいいのだろう?と
ハードディスク容量で悩む場面になれば、今のスマートフォンは何GBの本体容量を使っているか質問するようにしてみるといいでしょう。
お客様が容量を把握していなければ、スマートフォンの設定画面から確認することが可能なので
お客様が何のスマートフォンを使っているかも合わせて確認することができるようになります。
また、パソコンの容量が低めのものを説明していた場合は、外付けハードディスクで対応を行っていくと思うのですが
その際にも、「スマートフォンだとSDカードを後から差して容量を増やせますよね」とか
iPhoneであれば、購入の際に容量選定が重要だった事や、iCloudの様にクラウドにデータを預けるという話しにも繋げることができるのです。
3.スマホのデータを同期、共有したいか
前項と重複しますが、もしもお客様がスマホのデータをパソコンと同期したいとか、共有したいと言われれば
パソコンの本体容量選びは、お客様が使用しているスマートフォンの本体容量よりも大きな容量を選ばなければならなくなってきます。
つまり、こちらからスマートフォンとデータ共有をしたいか質問しYESと返ってくれば、お客様のスマートフォンを確認できるチャンスとなるのです。
4.充電規格のPD(typeC端子からの充電)
パソコンはメーカー指定のACアダプタで充電する事が多いのですが、最近のパソコンではPD(powerdelivery)と言われるtypeC端子から充電ができる、充電規格が普及してきています。
PDに対応しているパソコンを案内する機会があれば、iPhone8以降からPDが対応しているのでそこをフックに機種のヒアリングができます。
ちなみにスマートフォンのPD規格がどれくらいの充電速度なのかと言うと
通常の充電速度が5W
急速充電対応なら10W
PD対応なら18W
このように充電ケーブルの種類によって最大3倍近く充電速度が変わるという仕組みなんです。
合わせてパソコンのPD充電器を案内する際は、スマートフォン用の18W充電器では充電する力が足りず販売してはダメなので必ず覚えておきましょう!
パソコン用のPD充電器は必ず45W以上、パソコンの種類にもよりますが60W必要な場合もありますので注意してくださいね。
5.WiFi6対応
WiFiの規格でWiFi6という最新の規格が採用されているのですが、とりあえずWiFiの通信速度が早くなるという内容です。
IODATA公式サイトから引用
パソコンのスペック表に11の後のaxとかac、n、aといった表記があるとおもうのですが
ここにaxが書かれていればWiFi6に対応しています。
ここで重要なのが、お客様のご自宅のWiFi環境がWiFi6に対応していなければパソコンがWiFi6に対応していても何の意味もないという事です。
つまりWiFi6対応のパソコンを案内する場合は、自然と固定回線のヒアリングを行う事ができるという事ですね。
6.テザリング機能
外でも持ち運びをしてパソコンを使いたいというお客様は一定の数いらっしゃいます。
そんな時にスマートフォンのテザリング機能は便利ですよね?
テザリング機能は携帯会社によって、無料だったり有料だったり申し込みが必要だったりするので
お客様へテザリングの確認をする際は
「テザリングは利用されていますか?」ではなく
「テザリング機能が使えてるということは、携帯会社はドコモですか?」とか、「auですか?」というように当てずっぽうで適当にこのような聞き方をしてみるようにしましょう。
実際の所、ほとんどの会社でテザリングは無料で使えるんですが
先程のような質問を行うとお客様からは、「ワイモバイルですよ。」とか「はい、ドコモです」みたいに会社で返事をしてくれる可能性が高くなるのです。
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利用機種とWiFi環境から推測する
前項のスマートフォンに繋げるキーワードで、お客様の情報をある程度把握出来たら
その情報をもとに、お客様の契約内容を推測するように心がけましょう。
お客様の利用機種とWiFi環境が把握できただけで「ヤッター!」と喜んでいたらまだ3流という事ですね。
もしもあなたがauのスタッフだったとして、お客様からヒアリングできた情報が
参考例①
auのiPhoneXSを利用中で
固定回線がSoftBank光だったとします。
このパターンだと、iPhoneXSはauで48回分割で購入している可能性が高く
端末回収で残債を無くせる「アップグレードプログラム」で購入している可能性が高い。つまり、利用期間によっては機種変更した方がお得。
SoftBank光に関しては
au系の固定回線に変更出来ればスマホとセット割が入る為、お客様がお得になる可能性がある。
このようにお客様の情報から、どう提案すれば携帯の商材に繋げられるのか、ゴール地点をイメージしながらパソコンの販売を行う必要があるのです。
もう1つ参考例をあげるなら
参考例②
SoftBankのiPhone12利用中
固定回線はSoftBankAir
このパターンだと、iPhone12であれば
SoftBankからauに乗り換えしたとしても解約金がかからない新料金プランの可能性が高く
端末回収で残債免除の購入方法をしていても、乗り換えが可能な「トクするサポート」のため、auへの乗り換え提案が可能。
購入からの101日経過していなければ、SIMロック解除が出来ない可能性もあるので注意は必要。
SoftBankAirに関しては
契約から3年経っていなければ機種代金がまだ余っている可能性が高いだけでなく、更新月でなければ解約金は1万はかかってしまう。
費用面から固定回線の切り替えを提案するのは難しいから、まずは速度に不満がないか質問してみよう。
このようにゴール地点をイメージしながら提案方法を考えていくのです。
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④スマホフックor固定回線フック
お客様へ案内するゴール地点が決まりましたら、スマートフォンをきっかけに訴求を進めていくのか、固定回線をフックに訴求を進めていくのか、
確率の高そうな方を優先して提案を行っていきます。
スマートフォンフック
スマートフォンフックであれば
「ちなみに先程、iPhoneXSを利用されていると言われてましたが、もしかして48回の分割で購入されていませんか?もしそうであればお客様は損している可能性があるかもしれません」
固定回線フック
固定回線フックであれば
「ちなみに先程、携帯がauで固定回線はSoftBankと言われていましたがauかSoftBankどちらかの会社にまとめたりしないんですか?」
もし速度に不満を持たれている方であれば
「速度に不満があると言われていましたが?」という流れから入っても大丈夫です。
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⑤キャンペーンで押す
ヒアリングの結果から、見直しをした方がこのお客様は絶対にお得になる!と判断できる場合であれば
それだけで自信を持って携帯電話や固定回線の提案を行うことが出来ると思います。
しかし大半の場合はそうはいきません。
ですので、乗り換えや機種変更でのキャンペーンがあるのであればそれを活用して
「乗り換えるとパソコンのお値引できますよ!」
「固定回線を切り替える事によりキャンペーンでパソコンが値引き出来ますよ!」
こういった形で、最終的には何かしらの商材を申し込む事により、希望のパソコンが値引きして持って帰れるとお客様への提案を締めくくってください。
新人スタッフのあなたへ
ここまで長々と流れを解説してきましたが、お客様によってはただ単に
「携帯変えたらパソコンお値引ができますよ!」
「固定回線を変えたらパソコンお値引できますよ!」
これをお客様に訴求出来るだけで、件数獲得に繋がる可能性は多いにあります。
この記事で解説してきた方法は、携帯関連、料金プランの知識が既に身について、パソコンの知識もある程度は身についているという上級者向けの内容となっていたので、こんな事まだ出来る訳ないよ!っていう方は
シンプルイズベスト!
「とりあえず値引きが出来る、お得になる可能性がある!」
お客様にこの事を知って頂くことが1番大切なので、ダメもとでいいので、しっかり伝えたうえでパソコンの案内を最終的に終えるようにしてください。
注意点
お客様はあなたをパソコンの販売員だと思って案内を聞いてくれていますので、突然ケータイがどうのこうの言われても、
何この人?怖い、怪しい、不快といった感情を抱かれる可能性があります。
ですので、唐突に携帯の提案をするのであれば前もって私はどこどこのスタッフなんですけどもお客様にお得な情報かもしれませんのでお伝えさせて頂きますね。
といったクッションを入れておくように注意しましょう。
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まとめ
今回は家電量販店でパソコンコーナーから携帯電話に話しを繋げていく方法を解説していきました。
パソコンとスマートフォンは、機械の仕組み的に近しいポイントがたくさんあるので比較的イメージはしやすかったと思います。
しかし、パソコンから携帯の繋げ方が理解出来たとしても、そもそも携帯の料金プランやパソコンの知識がある程度ないと
なかなか結果には繋がりにくい技術の可能性が高いので、しっかりと料金プラン、パソコンのお勉強にも励むように頑張ってくださいね。
最後までお疲れ様でした!以上